みなさんこんにちは。 和歌山県にある大規模木造建築専門店のTimber Worksです。
「自社オフィスを新しく建築したいが、何から始めればいいのだろう?」「オフィス建築のデザインで失敗しないためのポイントや、具体的な費用感が知りたい」このような、オフィス建築に関するお悩みや疑問をお持ちではないでしょうか。
オフィスは、ただ仕事をするだけの場所ではありません。社員の創造性を引き出し、生産性を高め、そして企業のブランド価値を体現する、経営の根幹をなす重要な資産です。この記事では、新しいオフィスの建築を成功に導くために不可欠な、プロジェクトの全体的な流れから、デザインで押さえるべき重要なポイント、そしてコストを抑えながらも魅力的な空間を実現する「木造オフィス」という選択肢まで、大規模木造建築のプロの視点から徹底的に解説していきます。
この記事を最後までお読みいただくことで、オフィス建築のプロセスと費用の全体像が明確になり、理想のワークプレイスを実現するための具体的なヒントが得られます。自社オフィスの建築を検討されている経営者様や総務担当者様は、ぜひ最後まで読んでみてください!
オフィス建築の企画から完成までの流れ
オフィスの建築は、思い立ってすぐに完成するものではありません。コンセプトの策定から設計、施工、そして移転まで、多くのステップを計画的に進める必要があります。ここでは、一般的なオフィス建築の流れを7つのステップで解説します。
- コンセプト・要件定義: まず初めに、「何のためにオフィスを建てるのか」「新しいオフィスで何を実現したいのか」という目的を明確にします。企業の理念や働き方のビジョンを言語化し、必要な部署や人数、会議室の数、求める機能などの要件を具体的に洗い出します。
- 依頼先の選定: プロジェクトを共に進めるパートナーとなる、設計事務所や建築会社を選定します。オフィス建築の実績が豊富か、自社のビジョンを深く理解し、形にしてくれる会社かを見極めることが重要です。
- 基本計画・基本設計: コンセプトと要件をもとに、建物の大まかなプランニング(基本計画)と、デザインや間取り、構造などを決める「基本設計」を行います。この段階で、概算の建築費用も算出されます。
- 実施設計: 基本設計をもとに、工事に必要な詳細な図面(意匠図、構造図、設備図など)を作成します。使用する建材や設備の品番なども、この段階で具体的に決定していきます。
- 施工会社の選定・工事契約: 実施設計図面をもとに、複数の施工会社から見積もりを取り、工事を依頼する会社を決定して工事請負契約を結びます。
- 工事着工・監理: いよいよ工事の開始です。設計事務所は、工事が設計図通りに、かつ適正に行われているかを専門家の立場でチェック(工事監理)します。
- 竣工・移転: 建物が完成(竣工)し、行政の検査を経て引き渡しとなります。その後、インフラ整備や内装の仕上げを行い、オフィスの移転作業を進めます。
オフィス建築の費用はいくら?構造別の坪単価と内訳
オフィス建築にかかる費用は、その大部分を「建築費」が占めます。ここでは、建築費の相場と、その詳細な内訳について解説します。
構造別に見るオフィス建築費の坪単価
オフィスの建築費は、建物の構造によって大きく変動します。木造、鉄骨造(S造)、鉄筋コンクリート造(RC造)の坪単価の相場は以下の通りです。
従来、オフィスビルといえば鉄骨造やRC造が一般的でしたが、上記の表からも分かる通り、木造は他の構造に比べて坪単価を大幅に抑えられる大きなメリットがあります。
オフィス建築費用の3つの内訳
建築費用の総額は、「本体工事費」「別途工事費」「諸費用」の3つで構成されます。
- 本体工事費(総費用の約70%): 建物そのものを建てるための費用です。坪単価で計算されるのは、主にこの部分です。
- 別途工事費(総費用の約20%): 駐車場や植栽などの外構工事、インフラの引き込み工事、古い建物の解体費用などが含まれます。
- 諸費用(総費用の約10%): 設計料、各種申請費用、登記費用、税金、保険料などが含まれます。
成功するオフィス建築に不可欠なデザインのポイント
現代のオフィス建築において、デザインは単なる装飾ではありません。社員の働きやすさや生産性、そして企業のブランドイメージを左右する、経営の根幹に関わる重要な要素です。
ポイント1:コンセプトを体現するデザイン
優れたオフィスデザインは、必ず明確なコンセプトに基づいています。「コミュニケーションが活発になるオフィス」「集中とリラックスを両立できるオフィス」「企業の革新性を象徴するオフィス」など、自社が目指す姿をデザインに落とし込むことで、建物そのものが企業文化を育む装置となります。
ポイント2:多様な働き方を許容するレイアウト
固定席で黙々と作業するだけが、働き方の全てではありません。Web会議用の個室ブース、リラックスできるカフェスペース、気軽に集まれるコラボレーションエリアなど、業務内容に応じて働く場所を自由に選べる「ABW(アクティビティ・ベースド・ワーキング)」の考え方を取り入れることで、社員の満足度と生産性の向上が期待できます。
ポイント3:社員の健康と幸福(ウェルビーイング)を促進する空間
社員が心身ともに健康で、いきいきと働ける環境を提供することは、企業の持続的な成長に不可欠です。自然光が豊かに入る大きな窓、観葉植物などのグリーン、そして心と身体に良い影響を与える自然素材の活用などが、ウェルビーイングを高める上で非常に有効です。
オフィス建築の新しい選択肢「木造オフィス」のメリット
これらの現代的なオフィスデザインの要請に応える最適な選択肢として、私たちTimber Worksは「木造オフィス」を強く推奨します。
木造オフィスがもたらす4つの大きなメリット
- 創造性と生産性の向上: 木の空間は、人のストレスを軽減し、集中力を高める効果があることが科学的に証明されています。木の温もりと香りに包まれたオフィスは、働く人の創造性を刺激し、知的生産性を向上させます。
- 健康経営と人材確保への貢献: 快適で健康的な木造オフィスは、社員の満足度を高め、離職率の低下に繋がります。私が以前担当した和歌山県内のIT企業様では、木造の新社屋を建築した後、採用応募数が以前の2倍以上に増えたという事例もあります。「社員を大切にする企業」というメッセージが、求職者にとって大きな魅力となるのです。
- コスト削減と節税効果: 木造は、鉄骨造に比べて建築費用を抑えられるだけでなく、税法上の耐用年数が短いため、減価償却による節税効果が高いという経営上のメリットもあります。
- 環境貢献(SDGs)と企業ブランディング: 木材は再生可能な循環資源であり、木造建築は脱炭素社会の実現に貢献します。環境に配慮したオフィスを建てることは、企業のブランドイメージを向上させ、社会的な信頼を高めることに繋がります。
林野庁「科学的データによる木材・木造建築物の効果(木材は人にやさしい)」
↑9月21日完成見学会開催予定↑
まとめ
オフィス建築は、単に「箱」を作るプロジェクトではありません。企業の未来を創造し、社員の働きがいを高め、社会にその価値を発信する、非常に重要な経営戦略の一つです。成功の鍵は、明確なコンセプトのもと、デザインやレイアウト、そして建物の構造までを総合的に計画することにあります。
特に、木造オフィスは、建築費用の抑制や節税といった経営面のメリットだけでなく、社員の生産性向上や健康増進、そして企業のブランディングといった、これからの時代に求められる多くの価値を提供します。
私たちTimber Worksは、和歌山県で大規模木造建築を専門に手掛けてきた実績とノウハウがあります。オフィス建築をご検討の際は、事業計画の段階から、コストとデザイン、そして企業の未来を形にする建築プランまで、ぜひ一度私たちにご相談ください。